「やっぱり猫が好き」で一番初めに小林聡美さんを観たのだと思う。
その後「カモメ食堂」などの映画を観てどこにでもいそうだけど、探すといない日本人女性というイメージで、ことあるごとに映像や本を手に取ってきました。フィンランドへのあこがれも「かもめ食堂」を見てからでした。
声が聞きやすく、飄々としたイメージもとても好きなのです。
本は全部は読んでいないことに今回気が付きました。いつも行く本屋さんに並んでいなかったものは読んでいないらしい。あとで読んでいない本をチェックしなければと思いつつ、今回図書館で借りた「聡乃学習」を隙間時間に読んでいました。
同年代、私の4つ上の小林聡美さんのエッセイは同じ時を生きる私のロードマップ。
そうそう、うんうんと思いながら読むのですが、この4歳差って50を過ぎればもう意味はないかも。
ざっくり同じという気持ちになります。
本の中には今の私の状況と同じ小林さんがいらっしゃってくすくす笑いながら読んでいました。
誠に勝手ながら小林さんを好きなのはものをみる感覚が似ているからだということにこの本を読んで気がつきました。
本文にある「ご高齢者はなぜにジムやプールで体を鍛えているのか」というあたり私も長年の疑問であったのですが、最近「そうか!こういうことか!」と自分の体に起こることを見て腑に落ちたのですが、そういうことも書いてあって声を出して笑ってしまった。
50を過ぎ自分の年齢に驚いたり、なんとなくの不安があっていままで出来たことができなくなるのでは?もう人生終わりなのでは?体が固くてストレッチするとぎちぎちするのに悲しくなったり、机の脚を蹴飛ばして骨折したときには呆然・・悲嘆・・・もう私だめかも
となりましたが、割に地味に前を向く性質なのでそれならそれで、その範囲で生きていこうと思ったところに小林聡美さんの本を読んで勝手に勇気をもらいました。
時間は巻き戻せないので、今できることを今までどうりにやるって方針は正解なのかもとふんわりとした気持ちになって本を閉じましたが。
最後の章で老猫さんとのお別れが書いてあったけれど、我が家にも老犬がいます。今年14歳になりました。
干支を一周しておくれ!とお願いしていたけれどすでに1周と2年。素晴らしいと思いながら、この相棒と小林さんの老猫の最後が重なります。今を大事にしないとね。
自分の老化は特別なことではなく、あの大好きな小林聡美さんもそうなのかと思ったら気が楽になりました。
そうなのだ。ちゃんと自分も老いているのだ。いくら若く見えようとも誰でも老いはくるだ。正々堂々と今をい楽しんでいこう。
最後の「おわりに」を読んでまだ爆笑してしまった。
そうなのよね、こういうところがこの女優さんの大好きなところなのであった。
自分の老いに呆然としている方におすすめしたい1冊。明るい気持ちになれます。
コメント