伐根をしてこれでお終いとならないことを知ったのは次の木の根を掘っている時です。
百日紅の伐根をしようと思った時に白い根と赤い根がありました。
毛糸が絡まっている様子を想像していただけるとわかりやすいかもしれませんが、すんなり伐根できるわけではなく細いものはハサミで切りながら大きい根は鋸で切りながらの作業は数日にかかることもザラです。
赤い根を切ると杉の木の香りがします。
白い根を切っても特に香りはしませんでした。
複雑に絡み合ったこの赤と白の根は百日紅と杉の競演だったのです。
驚くことはさらに相手の根が在るところを回避するためにいったんまっすぐに伸びた後にUターンしている根もありいかに自分(木)が上手に成長できるのかという成長戦略を見たような気がしました。
一本の根は本体から伸び、さらに分枝しながら養分を吸収できるところを探してどこまでも伸びていきます。分枝したところも他の根をさけながらどんどん進んでいるような感じです。
一方で杉は真下にはあまり伸びていないことが多かったです。
地表から1メートルほどのところを横に根が走っていて、左側に塀の下地、または大木、道路などがあって根を伸ばすことができない場合は一方行のみに根を張っているようです。
たぶんこれが台風などで杉が倒れやすい原因なのかな?と思いました。
百日紅と槇は真下にも大きな根があってそれそれで抜くのが大変ではありましたが。
最近は植木屋さんとは別に伐根いたしますという広告を見ることが増えてきました。それだけ木に困っている人がいるのだと思います。
戦後99年の今年、豊かな時代に植えた植栽が大きくなりすぎてどうにかしないと!と思わせるだけの時間が流れたのかもしれません。いつの時代もあったものを処分することの後ろめたさはついて回ると思いますが、今生きている人が住みやすい家、庭であったほうがきっといいはず。
そんなことを思いながら庭作りをしています。
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