第3回(4月)老犬との面会

20250420

一カ月が長い。

犬のリードをみたり散歩の時間になるとそわそわしてしまうのはいまだに続いています。

今回もおやつは沢山集まった。家族それぞれが出かけたときなどにちょこちょこ買ってきたものを紙袋に集めると大量だった。前回スタッフの方がチュールを渡したときに「助かります。ご飯を食べない子たちにフードの上からかけると食べたりするので」とおっしゃっていたのでチュールを多めに買っておいた。

前回も元気そうだったので今回もそのつもりで到着。

しかし今回は面会の後にいろいろ考えさせられることになる。

まず私達家族がわからなかった。

前回、前々回と前足で私たちの膝を叩いていたけれど、今回はぼんやりとして何かを考えているふう。

あれ?と思ったけれど

個室でのおやつはいつもどうりバクバクと食べる

しかしまなざしがいつもと違う。

そして後ろ方向の体が薄くなっていた。

それでも自力で歩けるし食べられる。

認知症なのでわからなくて当たり前だと自分に言い聞かせていたその時、ふらふらと歩いていた犬がパタンと横に倒れた。

あの強健な体を持ち散歩の際には子供などは引きずられそうになったこともしばしば。そんな犬がただ歩いているだけで横に倒れるとは思いもしない出来事でした。

慌てて起こすとまたふらふらと考え事をしている顔で歩き出す。

私はそっと倒れた芝生を見る。手入れされていて石があるわけでも穴が開いているわけでもない。

なんにもない芝生をあるいていて彼はパタンと倒れたのだ。

周りをみるとスタッフのみなさんは慌てた様子もない。いつものことなのかもしれない。

名前を呼んで抱きよせようと思ってもひたすら歩く。

この時は旋回しておらず芝生のふちを歩いていた。この日一緒にドッグランにいる子達は認知機能には問題がなさそうだった。シベリアンハスキーのような大きな犬がいるとその前足と後ろ足の間、つまりお腹の部分を潜り抜けようとする。どう考えたっておかしい。

犬ということも分からないのだと思う。

大変なのは我が家の犬と預かってくださっているホームの方々なのはよくわかっていても帰宅後の深夜に涙が止まらなかった。

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この記事を書いた人

趣味は読書とドライブ、水泳や散歩も楽しみます。最近は庭作りにも挑戦中。いくつになってもいろいろなことにチャレンジできたらいいなぁと思っています。よろしくお願いします。

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