途中で不思議なデジャブを感じて本を読むのをやめて、あとがき確認する。
だってこれは原田マハさんの本で原田マハさんの本を読み始めたのは最近なんだからストーリーを知っているはずがなかった。
あとがきを読んでそうか!この本は村上たかしさんの本からのオマージュ作品だったのか。
かなり昔に私は村上たかしさんの本を読んでいた。
大まかなストーリーはもちろん覚えている。
しかし原田マハさんの作品はこの村上たかしさんの作品が大筋ではあるものの、そのストーリーは小枝のように広がっている。
村上たかしさんの本を読んだ時には痛々しい気持ちになった。もっと違う結末を望んでいた自分がいたけれど、私も読んだときよりも年齢を重ね今はわかるような気持ちになる。本とは不思議なものである。
星守る犬とは犬がもの欲しそうに星を見続けている姿から、手に入らないものを求める人のことを指すと作中にあった。
そういう意味だったとは知らなかった。
我が家にも犬がいる。柴犬の高齢の犬で13歳になる。
子犬のころ、若かったころ、落ち着いてきたころ、そして今
犬と暮らしたことがあるひとならこの本を読んでみてほしい。なんだか自分のことのように思えてくる。(村上たかしさんの部分ではなく)
ちょうど骨折中で日に当たりビタミンDを作ろうと縁側で読んでいた。そばには13歳の我が家の犬が寝ていた。子供のころの寝かたではなく、ぐっすりと寝ている。こちらが身じろぎをすれば若いうちはすぐに起きて「遊んでくれるの?」とこちらを見たものだけど今はもう一日の大半を寝ている。
本を読み終わっても我が家の犬は起きることなくすっかり寝ている。
いつかこの本の主人公のよう後悔しないように、犬との時間を楽しもうと思った。
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